エキスパンドメタルの特徴
エキスパンドメタルは、金属板を千鳥状に切れ目を入れながら押し広げ、菱形に構成されているメッシュ状の省資源金属板です。各角度に対して抗張力が強大で、立体的形状メッシュにより更に強度が加わります。他の床用鋼板より軽量で輸送や作業のコストを削減できます。また、網目による通気性と透視性が優れています。一枚板なので、破損した箇所が解けたりせず、保安や美観も優れ、土木、建築、船舶、工場、車輛等に広く活躍しています。一般に鋼板を原板としますが、ステンレス鋼板やアルミニウム、銅、チタン、ニッケル等の非鉄金属板およびその合金板を原板として製造することも可能です。
エキスパンドメタルの説明
メッシュの流れについて
■表側に置いた場合
A スタート側（加工始め）
B エンド側（加工終わり）
※B方向から設置しますと、目隠し効果が得られます。
■目隠しフェンス場合
アルミエキスパンド Ｓ-33（12Ｘ30.5） 2.0ｔ
A スタート側（透けて見える）
B エンド側（目隠し効果）
メッシュの流れについて
T=板厚（投入した材料の板厚）
LW=長手方向のサイズ
SW=短手方向のサイズ
W=刻幅のサイズ
LWとSWの測る位置は菱形の空間～空間ではなく、菱形の中心～中心（交点～交点）を測ります。W=「刻み幅」もしくは、「送り幅」とも言います。機械の裏側から材料をWのサイズ分連続に前に出して刻んでいきます。その材料を前に出したサイズ分がWとなります。エキスパンドを刻んでいく幅もしくは、材料を前に送っていく幅と解釈してみてください。
エキスパンドメタルの用途例
■フェンス
写真はXS-33メッキ仕上げです。この規格はメッシュが細かく、指が入らないのでバリの影響を低減できます。他にXS-42やXS-62など比較的メッシュの大きなものを採用いただく場合もあります。
■外壁
アルミ板厚1.0、メッシュ7×14アルマイト仕上。意匠的な外壁はアルミ素材が一般的です。軽量、耐候性、二次加工のし易さなど。写真は人が頻繁に触れる所ですのでメッンュ細かいものにしています。人の手が触れない高さの場合はメッシュを板厚2.0や3.0にし、メッシュを大きなもの34Ｘ76.2など様々な意匠に対応可能です。
■フィルター押さえ
ステンレス板厚0.8メッシュ16×32各種フィルターの外側の押さえに使用。ステンレスもありますが、エアフィルターの場合ですと材質はアルミになります。アルミ板厚0.8～1.0程度。メッシュは3×6、4×8、7×14、16Ｘ32など様々なサイズがあります。
■点検歩廊
鉄のエキスパンドメタルで一番多い用途です。 写真はXG-21メ ッキ板厚 4.5です。エキスパンドメタルの分類でグレーチングタイプか床材に適してい ます。写真の様な点検歩廊やフロアー全面に床材として設置する場合もあ ります。また、ステンレス材のものもあり、こちらは薬品工場などより耐食性 が必要な環境に採用されています。
■階段手摺
アルミS-62板厚3.0塗装仕上げ。材質はアルミ、ステンレス、鉄と様々です。使用場所などにより選定。メッシュサイズも色々で、7×14～34×76..2など多岐にわたります。意匠的な面が選定基準になっています。
■照明器具の飾り
アルミ厚0.5メッシュ5×10。アルミの薄い網ですので手で簡単に曲がります。
■鋼製家具棚や側板に使用
写真は鉄XS-32塗装仕上げ。XS-32は比較的メッシュが小さく指がメッシュに入らないので、バリによる影響が軽減されます。他に、服の陳列棚にXS-42なども採用されており、エキスパンドメタルのメッシュにフックを引っ掛けたりしています。
■天井材
写真はアルミS-43アルマイト仕上げ。アルミの利点は軽量かつ二次加工性の良さです。天井材は特に意匠性が絡んできますので種類は多岐にわたり、メッシュの小さいものから大きなもの、材質は鉄で塗装などもあります。
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